待つ前に、期限と根拠を確認する
離職票が届かないまま何週間も待ってしまう人が多くいます。会社側の届出には法律で期限が決まっており、待つべき日数は自分で計算できます。そして、届かないまま手続きを始める道もあります。
会社側の期限は10日
雇用保険の被保険者が離職したとき、事業主は、その事実があった日の翌日から起算して10日以内に、雇用保険被保険者資格喪失届をハローワークへ提出することとされています(雇用保険法施行規則7条)。離職票の交付を受ける場合は、これに離職証明書を添えます。
離職票が手元に届くまでの流れ
| 段階 | 誰が | 期限・目安 |
|---|---|---|
| ① 資格喪失届・離職証明書の提出 | 会社 | 離職の日の翌日から10日以内 |
| ② 離職票の交付 | ハローワークから会社へ | 書類に不備がなければ数日程度 |
| ③ 本人へ送付 | 会社 | 法令上の日数の定めはない。会社の運用による |
| ④ 受給資格の決定 | 本人がハローワークへ | 離職票と本人確認書類などを持参 |
①には期限がありますが、③には日数の定めがありません。全体では退職後2週間前後が一つの目安になります。
「10日」は会社がハローワークへ出す期限であって、本人の手元に届く期限ではありません。ここを取り違えると、まだ待つべき段階なのか、動くべき段階なのかを判断できません。
手元に届くまでの日数
日数から見た判断
退職から10日以内
退職から2週間〜3週間
退職から1か月以上
会社と連絡が取れない
届かないときにできること
雇用保険法には、被保険者または被保険者であった者は、いつでも被保険者資格の得喪について確認を請求できると定められています(雇用保険法8条)。会社が届出をしていない場合でも、本人からハローワークへ働きかける道があるということです。
順序
- ① 会社に確認する提出したか、いつ発送したかを、記録が残る形で聞く。ここで解決することが多い。
- ② 用意するものをそろえる給与明細、雇用契約書または労働条件通知書、勤務していた事業所の名称と所在地が分かるもの。
- ③ 住所地のハローワークへ相談する「離職票が届かない」と伝え、経緯(退職日、会社へ確認した日と回答)を説明する。
- ④ 確認の請求ができることを知っておく雇用保険法8条により、被保険者であった者は資格の得喪について確認を請求できる。
- ⑤ 記録を残す相談した日、担当窓口、指示された内容を控える。
退職後の書類の受け取りまで相談できるか確認する
離職票や源泉徴収票の受け取りをどこまで支援できるかは、運営元によって異なります。相談は無料です。
- 料金・対応範囲は各社公式サイトの公表値です
- 法律事務は弁護士のみが行えます
- 相談は無料
離職票がないまま手続きを始める
離職票が届くのを待っている間も、失業給付の受給期間は進んでいきます。離職票がそろわないまま、先に相談だけでも始める価値があります。
相談時に持っていくと話が早いもの
- 本人確認書類:マイナンバーカードなど
- 雇用保険被保険者証:会社が保管していた場合は受け取っておく
- 給与明細:直近数か月分。雇用保険料の控除が分かるもの
- 雇用契約書または労働条件通知書:在籍期間と事業所名が分かるもの
- 会社へ確認した記録:いつ、誰に、何を聞いて、どう回答されたか
- 退職日が分かるもの:退職証明書があれば
手続きの進め方は事情によって変わります。「離職票がないから行けない」と考えて待つのが、いちばん時間を失う選択です。
会社が出さない理由と対処
よくある事情と、その場合にやること
| 会社側の事情 | 起きていること | 対処 |
|---|---|---|
| 離職票が必要だと伝わっていない | 本人が希望しないものとして処理された | 必要である旨を、記録が残る形で伝える |
| 手続きの担当が不在・退職した | 書類が止まっている | 担当と期限を確認する。回答がなければハローワークへ |
| 離職理由でもめている | 離職証明書の記載を確定できずにいる | 離職票には本人が意見を記載する欄がある。まず交付を求める |
| 会社が事実上機能していない | 届出そのものが行われていない | ハローワークへ相談する。在籍を示す資料をそろえる |
| 退職金や貸与品の返却と結びつけられている | 書類の交付が条件のように扱われている | 届出は法令上の義務であり、返却の有無とは別の話。ハローワークへ相談する |
最後の型は、実際に相談が寄せられる形です。返却物の話と、雇用保険の届出は分けて考えてください。
受給期間そのものにも期限がある
基本手当を受けられる期間は、原則として離職の日の翌日から1年間です。この期間を過ぎると、所定給付日数が残っていても受けられなくなります。
病気・けが・妊娠・出産・育児などで働けない期間がある場合、受給期間を延長できる制度があります。延長には申出の期限があります。該当しそうな場合は、早い段階でハローワークに確認してください。
退職後の手続きの期限をまとめて確認したい場合は、退職後の手続き期限一覧を参照してください。
よくある失敗
届くまでひたすら待つ
受給期間は離職の日の翌日から進みます。待っている時間は取り戻せません。
「離職票が必要」と伝えていない
希望しないものとして処理されることがあります。明示的に伝えてください。
会社にだけ督促を続ける
ハローワークへ相談したほうが早く動くことがあります。
離職理由に納得できないので受け取りを拒む
離職票には本人が意見を記載する欄があります。まず交付を受けてください。
受給期間の延長に気づかない
働けない事情がある場合、延長の申出には期限があります。早めに確認してください。
よくある疑問
よくある疑問
会社が「離職票は出せない」と言っています。
退職してすぐ次の会社に入ります。離職票は要りませんか。
離職理由が「自己都合」になっていますが、実際は違います。
会社が倒産して連絡が取れません。
離職票が届く前に、ハローワークへ行っても意味がありますか。
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一次情報の確認先
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