「会計事務所」は、規模で別の職場になる
数人の事務所と数百人の税理士法人では、担当する業務も働き方も違います。規模と顧問先の構成を先に見てください。
規模による違い
規模で仕事の性質が変わる
| 規模 | 担当のしかた | 身につきやすいもの | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 個人事務所(〜10人程度) | 1人で複数の顧問先を一気通貫 | 記帳から申告まで一通り | 所長の方針の影響が大きい |
| 中規模(10〜100人程度) | チームで分担、担当先を持つ | 業種ごとの深さ、相続・資産税など | 分業の度合いは事務所による |
| 大規模・税理士法人(100人〜) | 部門ごとに専門分化 | 特定領域の専門性、大規模法人の税務 | 業務範囲が限定されることがある |
| BIG4系税理士法人 | 部門・案件単位 | 国際税務、移転価格、M&A税務 | 英語を使う場面がある |
「幅広くやりたい」なら小規模、「深く専門を作りたい」なら大規模、というのが大まかな傾向です。
規模別の求人を確認する
同じ会計事務所でも、規模によって担当する業務が違います。
- 掲載内容は各社公式サイトの公表値です
- 面談は無料・オンライン対応
- 求人は時期により変動します
顧問先の構成
事務所の実態を知る最短の質問は、「顧問先はどんな構成ですか」です。業種、規模、法人と個人の比率。ここで日々の仕事が決まります。
面接で聞く顧問先の情報
- 法人と個人事業主の比率
- 顧問先の主な業種(建設、医療、飲食、IT など)
- 1人あたりの担当件数
- 月次訪問の有無と頻度
- 相続・資産税、事業承継などの比率
1人あたりの担当件数は、忙しさの目安になります。ただし件数だけでは判断できません。件数×1件あたりの重さで見てください。記帳代行まで担当するのか、月次の確認だけなのかで負荷はまったく違います。
担当する業務
経歴からの入口
事業会社の経理から移る
決算・申告の流れは通じますが、複数の顧問先を並行して回す働き方に慣れる必要があります。件数と締切の管理が中心の技能になります。
他の会計事務所から移る
即戦力として見られます。どの業種を何件、どの範囲まで担当したかを具体的に書いてください。
税理士科目を勉強中
受験と両立できる勤務形態かが重要です。繁忙期の残業と、受験期の休暇の扱いを確認してください。
未経験から入りたい
記帳代行や補助業務から入る求人があります。教育体制と、どの業務まで任される見込みかを確認してください。
働き方の条件を確認する
受験との両立や繁忙期の実態は、面談で具体的に確認できます。
- 掲載内容は各社公式サイトの公表値です
- 面談は無料・オンライン対応
- 求人は時期により変動します
労働条件の確認
必ず確認する
- 繁忙期:確定申告期(2〜3月)、3月決算法人の申告期(5月)の残業実態
- 受験への配慮:受験前の休暇、受験費用の補助
- 資格手当:科目合格・登録での扱い
- 担当件数と、業務の範囲(記帳代行の有無)
- 移動:訪問の頻度と範囲、車の使用
- ソフト:使用している会計・申告システム
見落としやすい点
よくあるずれ
求人票の「アットホーム」を額面どおり受け取る
実態は規模と所長の方針によります。顧問先の構成と担当件数を聞くほうが確実です。
繁忙期の残業を確認しない
会計事務所は季節変動が大きい業種です。年間の平均ではなく、ピーク時の実態を聞いてください。
受験との両立の可否を口頭だけで確認する
配慮の内容(休暇、時間)を具体的に確認してください。
業務範囲を確認しない
記帳代行が中心なのか、申告・提案まで担当するのかで、身につくものが変わります。
よくある疑問
未経験から会計事務所に入れますか
補助業務から入る求人があります。教育体制と、どの範囲まで任される見込みかを面接で確認してください。
税理士試験の勉強と両立できますか
事務所の方針によります。受験前の休暇や時間の融通について、具体的な運用を確認してください。
小規模と大規模、どちらがよいですか
幅広く一通り経験したいなら小規模、特定領域の専門性を作りたいなら大規模、という傾向があります。将来どちらに進みたいかで決めてください。
担当件数の目安はありますか
件数だけでは負荷を判断できません。記帳代行の有無、訪問頻度、顧問先の規模とあわせて聞いてください。
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一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。