本ページはアフィリエイト広告を利用しています。掲載する対応範囲は各社公式サイトの公表値です。

条文は「第四日目から」としか書いていない

労災で休んだのに最初の3日分が出ない。これは手続のミスではなく、条文がそう書いているからです。そして最初の3日間を誰が負担するかは、3つの条文の組合せで決まります。

本サイトは e-Gov法令検索で確認した条文を整理したものです。実際に労災と認められるかどうか・給付の種類・金額は、労働基準監督署の調査と認定によって決まります。請求と最終的な判断は、勤務先を管轄する労働基準監督署にご確認ください。本サイトは病気やけがの症状・診断・治療については扱いません。傷病等級・障害等級の認定基準にも踏み込みません。

このページの内容
  1. 条文をそのまま読む
  2. 支払う人が切り替わる
  3. 業務災害と通勤災害で違う
  4. 金額の書き方も違う
  5. 状況別の考え方
  6. よくある取りこぼし
  7. よくある疑問
  8. 一次情報

条文をそのまま読む

労働者災害補償保険法第14条第1項の前半です。

「休業補償給付は、労働者が業務上の負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない日の第四日目から支給するものとし、その額は、一日につき給付基礎日額の百分の六十に相当する額とする。」

次に労働基準法第76条第1項です。こちらは使用者に対する義務の条文です。

「労働者が前条の規定による療養のため、労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の百分の六十の休業補償を行わなければならない。」

そして労働基準法第84条第1項です。

「この法律に規定する災害補償の事由について、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)又は厚生労働省令で指定する法令に基づいてこの法律の災害補償に相当する給付が行なわれるべきものである場合においては、使用者は、補償の責を免れる。」

支払う人が切り替わる

3つの条文を時系列に並べると、構造が見えます。

業務災害で休んだときの流れ

  1. 出発点:労働基準法第76条使用者は療養中、平均賃金の100分の60の休業補償を行わなければならない
  2. 労災保険法第14条休業補償給付は第四日目から。1日目から3日目は給付の対象外
  3. 労働基準法第84条第1項労災保険から相当する給付が行われるべき部分について、使用者は補償の責を免れる
  4. 結果給付が出る4日目以降は使用者の責任が免除され、給付が出ない最初の3日間は第76条の責任が残ります

正確に書くとこうなります。業務災害による休業では、休業1日目から3日目は労災保険の休業補償給付の対象外であるため、原則として使用者が労働基準法第76条にもとづき平均賃金の100分の60を休業補償します。個別の取り扱いは勤務先と労働基準監督署にご確認ください。

「第84条第1項の反対解釈だけで最初の3日分が決まる」わけではありません。直接の根拠は労働基準法第76条にあり、第84条第1項はそのうち労災保険から給付される部分を免除している、という組合せです。

業務災害と通勤災害で違う

最初の3日間の扱い

災害の種類労災保険から労働基準法の使用者の補償責任
業務災害第四日目から(第14条)労働基準法第76条がある(第84条第1項で給付部分は免除)
通勤災害同じく第四日目から労働基準法に通勤災害の災害補償の定めはありません
複数業務要因災害同じく第四日目から同じく労働基準法の災害補償の定めはありません

2026年9月15日に e-Gov法令検索で労働者災害補償保険法第14条・労働基準法第76条・第84条を確認しました。労働基準法の災害補償は「業務上」の負傷・疾病を対象にしています。通勤災害はその対象ではありません。実際の取り扱いは勤務先の就業規則にもよります。ご確認ください。

ここが見落とされやすいところです。「労災なら最初の3日も会社が払う」と一律には言えません。会社が独自に補う制度を置いている場合もあります。就業規則をご確認ください。

金額の書き方も違う

2つの100分の60

労災保険法第14条労働基準法第76条
誰が払うか労災保険(政府)使用者
いつから第四日目から療養中(条文に待期の定めなし)
基準になる額給付基礎日額平均賃金
割合100分の60100分の60

2026年9月15日に e-Gov法令検索で確認しました。割合は同じ100分の60ですが、基準になる額の呼び名が違います。具体的な金額の計算は労働基準監督署にご確認ください。

労災保険法第14条第1項にはただし書があり、一部だけ働いた日(部分算定日)の計算方法が別に定められています。本サイトでは計算そのものは扱いません。

状況別の考え方

仕事中のけがで4日休んだ

4日目の1日分が休業補償給付の対象です。最初の3日間は労働基準法第76条の話になります。勤務先にご確認ください。

通勤中のけがで4日休んだ

労災保険からはやはり第四日目からです。最初の3日間について労働基準法の使用者の補償責任の定めはありません。

会社が最初の3日分を払ってくれない

業務災害かどうかで根拠が変わります。労働基準監督署にご相談ください。

有給休暇を使った

条文は「賃金を受けない日」としています。取り扱いは労働基準監督署にご確認ください。

半日だけ働いた日がある

第14条第1項ただし書に部分算定日の定めがあります。計算は労働基準監督署にご確認ください。

よくある取りこぼし

待期3日は手続のミスだと思っていた

第14条が「第四日目から」と定めています。

労災ならどの災害でも最初の3日を会社が払うと思っていた

労働基準法の災害補償は「業務上」を対象にしています。通勤災害は対象ではありません。

第84条第1項だけで結論が出ると思っていた

直接の根拠は労働基準法第76条です。第84条第1項は給付が行われる部分の免除です。

「給付基礎日額」と「平均賃金」が同じだと思っていた

条文の言葉が違います。計算は労働基準監督署にご確認ください。

待期は連続していないと駄目だと思っていた

第14条は「第四日目から」としか書いていません。数え方の取り扱いは労働基準監督署にご確認ください。

最初の3日分は誰も払わないと思っていた

業務災害なら労働基準法第76条の責任が残ります。

よくある疑問

最初の3日分は必ずもらえますか

業務災害であれば労働基準法第76条の定めがあります。通勤災害には同じ定めがありません。労働基準監督署と勤務先にご確認ください。

待期の3日は連続していなければいけませんか

第14条は「第四日目から」としか書いていません。数え方の取り扱いは条文の外にあります。労働基準監督署にご確認ください。

土日や休日も日数に入りますか

条文は曜日を区別していません。取り扱いは労働基準監督署にご確認ください。

会社が労災を使わせてくれません

請求先は労働基準監督署です。会社の同意がない場合の手続もあります。監督署にご相談ください。

健康保険の傷病手当金とどちらですか

健康保険法は業務災害を対象から外しています。どちらにあたるかの判断は保険者と労働基準監督署にご確認ください。

確認に使った一次情報

2026年9月15日に e-Gov法令検索で確認した条文です。条文に書かれていない部分(「業務上」の意味、逸脱・中断にあたらない行為の範囲、傷病等級の中身など)は、省令・告示・行政解釈と、労働基準監督署の個別の認定によります。本サイトでは断定しません。

働き方を変えるという選択肢も、並べておく

応募を前提としない面談もできます。オンライン対応・無料です。

料金・対応範囲は公式サイトの公表値です。法律事務は弁護士のみが行えます。相談は無料。広告(PR)を含みます。

労災の条文ガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

関連する情報サイト