働いていなくても対象になる。届出を出さないと、自動で半分
児童扶養手当には、受け始めてから一定期間が過ぎると手当額の2分の1が支給停止になる仕組みがあります(児童扶養手当法第13条の3)。ただし届出を出せば、減額されません。「働いていないから自分は対象外だ」と思って出さない方がいますが、除外事由は就業だけではありません。ここを整理します。
いつから半分になるのか
期限が2つあり、早いほうが適用されます。片方だけ覚えていると、想定より早く来ます。
一部支給停止が始まる時期(東京都北区・江戸川区の公表内容より)
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ① 支給開始月から | 初日から5年を経過したとき |
| ② 支給要件に該当した月から | 初日から7年を経過したとき |
| どちらが適用されるか | ①と②のいずれか早いほう |
| 減額の内容 | 手当額の2分の1が支給停止 |
「支給開始月」と「支給要件に該当した月」は別です。離婚してから申請までに時間があいた場合、②のほうが先に来ることがあります。
2つある理由は、「手当をもらい始めた時点」と「ひとり親になった時点」がずれることがあるからです。申請が遅れた方は、受給期間が5年に満たなくても②で該当します。
3歳未満の子がいた場合は起算がずれる
ここは見落とされやすい特例です。江戸川区は次のように示しています。
3歳未満の児童を監護していた場合は、この児童が3歳に達した月の翌月から5年を経過したとき(8歳に達したとき)
つまり小さい子どもがいた期間は、5年のカウントに入りません。0歳から受け始めた場合、実質は子どもが8歳になるころが起点になります。
どちらに当てはまるかの見方
子どもが0歳のときから受けている
子どもが小学生になってから受け始めた
離婚から数年たって申請した
いつが自分の期限か分からない
適用除外の5つの事由
ここがいちばんの誤解です。「働いていないから対象外」ではありません。北区が示す事由は5つあります。
一部支給停止の適用除外となる事由(東京都北区の公表内容より)
| 事由 | |
|---|---|
| 1 | 就業している |
| 2 | 求職活動その他の自立を図るための活動をしている |
| 3 | 身体上または精神上の障害がある |
| 4 | 負傷・疾病などにより就労することが困難である |
| 5 | 児童や親族の介護が必要で、就業することが困難である |
2〜5に当たる場合も減額されません。いま働いていないことは、それだけでは減額の理由になりません。
当てはまるかの確認
- パート・アルバイト・短時間勤務でも「就業している」に当たります
- ハローワークに通っている、職業訓練を受けている場合は2に当たります
- 自分に障害や持病がある場合は3・4に当たります
- 子どもの療育や、親の介護で働けない場合は5に当たります
- どれにも当てはまらないと思っても、窓口で状況を話してから判断してください
毎年出す必要がある
初回だけではありません。北区は、初回は「5年等を経過した翌月」に届け出たあと、毎年6月に案内が送られ、現況届と同時期に提出するとしています。江戸川区も「現況届の提出時期(8月)には届出が必要」としています。
児童扶養手当の現況届は毎年8月に出すものです。その封筒に一部支給停止の届出書が同封される形になります。現況届だけ出して、こちらを出し忘れると減額されます。
よくある取りこぼし
現況届は出したが、一部支給停止の届出を出し忘れる
同じ時期・同じ封筒でも、別の書類です。同封物を全部出したか、封筒を捨てる前に確認してください。
働いていないから対象外だと思って出さない
求職活動中・障害・傷病・介護でも除外されます。5つのうちどれかに当たらないかを、窓口に相談してから判断してください。
受給5年目だからまだ先だと思っている
「要件に該当した月から7年」のほうが先に来ることがあります。申請までに時間があいた方は特に注意してください。
減額に気づかない
手当がゼロになるわけではないため、振込額を毎回見ていないと気づきません。2分の1になっているかどうかは、通帳か支給決定通知で確認してください。
証明書の準備が間に合わない
事由ごとに必要な書類が違います。就労証明は勤務先に、診断書は医療機関に依頼が必要で、どちらも即日では出ません。案内が届いたらすぐ動いてください。
事由ごとに必要な書類が違う
北区は、届出書に加えて事由に応じた証明書類が必要としています。
事由と、求められる書類の例(北区の公表内容より)
| 事由 | 書類の例 | どこに頼むか |
|---|---|---|
| 就業している | 就労についての証明書 | 勤務先。発行に日数がかかることがあります |
| 求職活動をしている | 求職活動についての証明書 | ハローワーク等。通った記録が必要になることがあります |
| 障害がある/傷病で就労困難 | 診断書 | 医療機関。予約から発行まで日数がかかります |
| 児童・親族の介護 | 介護の状況が分かる書類 | 窓口で何が必要かを確認してください |
書類の名称と様式は市区町村ごとに異なります。案内が届いたら、まず窓口に「自分の事由では何が要るか」を聞くのが早いです。
出さなかったらどうなるか
江戸川区は次のように示しています。
手当額は2分の1の支給停止となりますが、まったくもらえなくなるわけではありません
手当が消えるわけではありません。だからこそ気づきにくい制度です。振込はこれまでどおり続き、金額だけが半分になります。
あとから届出を出した場合にさかのぼって戻るかどうかは、市区町村の運用によります。「出し忘れた」と気づいた時点で、すぐ窓口に相談してください。放置した期間が長いほど、取り戻せる範囲は狭くなります。
確認の順序
この順で確認すると、間に合います
- 自分の起算日を窓口で聞く「支給開始月」と「支給要件に該当した月」の両方を確認します。3歳未満の子を監護していた期間があれば、その分ずれます。
- 5つの事由のどれに当たるかを決める就業していなくても、求職活動・障害・傷病・介護のいずれかに当たることがあります。判断は自分でせず、状況を話して窓口に確認してください。
- 必要な書類を先に手配する就労証明は勤務先、診断書は医療機関。どちらも即日では出ません。案内を待たずに動けます。
- 案内が届いたら、現況届と一緒に出す毎年8月ごろです。同封物を全部出したか、封筒を捨てる前に確認してください。
- 振込額を次の支給月に確認する2分の1になっていないかを、通帳か支給決定通知で見ます。「操作した」と「効いた」は別です。
手当の減額を、収入で埋める方向も考えておく
除外事由に当てはまるかどうかとは別に、働き方を変えて収入そのものを上げる道もあります。資格や職種の選び方から相談できます。
- 求人内容・支援範囲は各社公式サイトの公表値です
- 相談は無料
- 対応領域は運営元により異なります
よくある疑問
よくある疑問
いつから半分になりますか。
働いていません。対象外ですか。
パートでも「就業している」に当たりますか。
届出は1回出せば済みますか。
届出を出さないと手当はなくなりますか。
出し忘れました。さかのぼって戻りますか。
子どもが3歳未満のときから受けています。5年目ですが対象ですか。
診断書の費用は自己負担ですか。
案内が届きません。
高等職業訓練促進給付金と関係がありますか。
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一次情報の確認先
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